ジャズピアノ練習法 レフトハンドヴォイシング

ジャズピアノ練習法メニュー

 (1) レフトハンドヴォイシング
 (2) アヴェイラブルノートスケール(メジャーキー)
 (3) アヴェイラブルノートスケール(マイナーキー)
 (4) アドリブフレーズ例(メジャーキー)
 (5) アドリブフレーズ例(マイナーキー)
 (6) ブルースと枯葉を覚えてセッションに参加しよう!

(1) レフトハンドヴォイシング

 ジャズピアノの練習法としては、まず始めにコードとスケールを覚えることが重要です。ここでは少し理論的なことを書いてみましたが、詳しくは、 ジャズピアノおすすめの本で紹介する本をご覧ください。マークレヴィン ザジャズピアノブック はおススメです。

■コードネームをパッと読めて左手で押さえられるようになること。(レフトハンドヴォイシングといいます。)

 クラシックピアノでかなり弾ける方でも、コードネームがわからないという方も多いと思います。まずは,ドレミ・・・とCDE・・・の対応から見て行きましょう。

  ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド
  C D E  F  G A B C
ちなみに、日本音名では,
  ハ ニ ホ ヘ ト イ ロ ハ

 クラシックでも,例えばファが主音の長調であれば,♭ひとつで「へ長調」(F Dur;エフドゥアー)というように,曲の調性(キー)は習ってきたと思います。しかしその調(キー)の中でどの位置にいるのか(何度にいるか)というのは,左手も楽譜のとおり演奏するためか,意識することは少ないと思います。
 ジャズではメロディーとコード記号だけが書かれた譜面で他の楽器の人とも合わせて演奏していき,アドリブもするわけですから,メンバー共通の道しるべとなるのがコード進行なのです。

 ドレミファソラシドのそれぞれに3度音程の音を重ねていくと,例えばド・ミ・ソ・シ(1,3,5,7)のようにコードが出来上がります。そして下の譜面には書かれていませんが,ジャズでの複雑で繊細な響きをもたらす「テンション」とは,このドミソシの上のオクターブに重なるレ・ファ・ラ(9,11,13)のことを言います。(詳しくは後で出てきます。)

キーが C の場合
キーがCの場合のコード

キーが F の場合
キーがFの場合のコード

 この中で2度マイナー(Um)→5度セブンス(X7)→1度(T)という動きがコード進行の基本です。
 ここから,いよいよレフトハンドヴォイシングです。キーが C の場合を見ていきましょう。
 Dmでは、ファ・ラ・ド・ミと押さえます。響きを感じるために、まず左手でベースの音(ルートの音「R」)を弾いて、右手で和音を押さえてみるのがいいと思います。 コード進行の基本は、2度マイナー→5度セブンス→1度と解決する進行ですので、Dマイナー、Gセブン、Cメジャーというツー・ファイブ・ワンのコード進行で練習してみましょう。

テンションを含んだヴォイシング
キーがCの場合のツーファイブワン


 どうですか?ジャジーな響きですよね。ちなみに、和音の横に書いている数字はルート音からの度数で、奇数で3度ずつ重ねていき、2オクターブ目から9th、11th、13th(テンションといいます) となります。言い換えると2nd、4th、6thであり、これで1オクターブ内のすべての音が埋まるのでコードとスケールが対応してくるわけです。

 これを全部のキーで練習する必要がありますが、半音ずつ平行移動して音が高すぎたり、低すぎたりした場合は、Aタイプ、Bタイプを切り替えてみましょう。

 ジャズピアノの初期は、ラグタイムやストライド(ブン・チャ・ブン・チャみたいな)の影響が残っていて、 ルートの音もピアノが弾いていました。モダンジャズの時代への移行期(ビーバップと言われるスタイルの始まり)の代表的なピアニスト、バドパウエルの頃までは、 ルート・3度、ルート・7度のようなヴォイシングが主流でしたが、ビルエヴァンスの頃から、ルートの音はベーシストに任せて、 ピアニストはレフトハンドヴォイシングをしながら、少し高音部でフレーズを弾くスタイルになりました。


ここで,Aタイプの場合の左手で押さえるときの指と鍵盤の対応を見てみます。この押さえ方はうまく出来ていて,DmからG7への進行でも人差指のドがシに動くだけで,各構成音がスムーズに流れていく(ヴォイスリーデイング)が可能です。

⇒次の記事アヴェイラブルノートスケール