レフトハンドヴォイシングの使い方

前のページで全キーでのレフトハンドヴォイシングの例を示しました。

レフトハンドヴォイシング(メジャー)

レフトハンドヴォイシング(マイナー)

実際に曲を弾くときにどのように使うかを「枯葉(Autumn Leaves)」という曲で見ていきましょう。

もとはシャンソンの曲ですが、ジャズセッションでは、譜面がなくてもとりあえず飛び込みで参加できるくらい定番曲でもあります。

とは言っても、初心者向けというわけではなく、ビルエヴァンスの「ポートレイト・イン・ジャズ」というアルバムでのカッコいい演奏も有名です。

コード進行の一例としては次のようになります。AABC形式の32小節の曲です。

Cm  |F7   |B♭Δ |E♭Δ  |

  |D7+9 |Gm6  |G7+9 |

Cm  |F7   |B♭Δ |E♭Δ  |

  |D7+9 |Gm6  |Gm6  |

  |D7+9 |Gm6  |G7+9 |

Cm  |F7   |B♭Δ |E♭Δ  |

  |D7+9 |Gm6  |Gm6  |

  |D7+9 |Gm6  |Gm6  ||

曲は、Gmで終わっているのでキーセンターは、Gm(Gマイナー)、平行調のメジャーキーで言えば、B♭Δになります。

このコード進行を見ると、レフトハンドヴォイシングのところで出てきたツーファイブワンが繰り返し出てきているのがわかると思います。

上のコードネームのΦはハーフディミニッシュで、下のツーファイブワン弾き方例のm7♭5と同じフラットファイブの意味です。

また7+9と書かれているのは、シャープナインスで、下の7altと同じオルタードの意味です。

いろんな書き方があるので覚えるようにしましょう。

次の譜例は、枯葉の前半部分のテーマを、右手はメロディー、左手はレフトハンドヴォイシングで弾いた例です。

下の段には、ベーシストとの演奏をイメージして、フォービートのウォーキングベースの譜例も入れています。